今日は七十二候『霞始靆』の日でした。
本日、書いた書です。
今年に入った頃から、筆の持ち方が変わりました。
今日のこの書は小筆を使って書いたのですが、
筆を持つとき、意識的に一番上の方を持つようにしているんです。
小さな筆になると、筆を上から覆いかぶさるような感じの持ち方になっています。
ではなぜ、このような筆の持ち方をしているのかといいますと、
あえて、筆を不安定な状態にして書きたいからです。
子どもの頃は、それこそ筆の一番下あたりを持って書いていました。
先生のお手本を見ながら、とにかくきれいな美しい字を書くことが第一条件でしたので、
「こう書きたい」とイメージした通りに書くことを求めていました。
筆の下を持つほど筆は安定し、ブレを軽減できますが、
その分、腕や筆の自由な動きが減るように想います。
今は、きれいな字を書くことが目的ではないで、
逆に筆をあえて不安定な状態にして、自分以外の力や筆の運びを樂しみたいんです。
いつもまず自分がドキドキしながら書いていたいんです。
筆が天空を舞うように。
線の揺れも樂しんで。
書の基本、型を大切にしながら、
日々、書を自由に書いているうちに、
今は、自然とこのような筆の持ち方、スタイルになっています。