この一枚の写真は、10年以上前になると思うのですが、まだわたしの故郷、頴娃町に木造の『平和旅館』の建物があったときのものです。左がうちの母。右が母の母のタキばあちゃん。
ここの部屋はたくさんの思い出があります。子どもの頃、平和旅館は自宅のすぐ近くにあったので、じいちゃん、ばあちゃんがいるこの部屋に、ほんとによく遊びに行きました。じいちゃん、ばあちゃんといっしょに、ここでごはんを食べたり、テレビを観たり、お話ししたりしました。ばあちゃんの夕食の定番『鉄板燒き』も思い出されます。大人になってからも、ここに布団を敷いて泊まったこともありました。
子どもの頃、6畳くらいのこの小さな部屋が、わたしにとって、心からホッとする部屋だったのだなと今になって想います。すでに今は建物ごと無くなってしまいましたが、わたしの宝の思い出です。
母は小學校の教員、ばあちゃんは商賣をしていました。わたしは頴娃町の石垣商店街で育ちましたし、当時はうちも商賣をしていたので、わたしにも商賣の氣質が流れているんだなと最近想います。
母も、93歳のタキばあちゃんも、今でも元氣に働いていることが、なによりしあわせなことです。ありがとうございます。