自給自足を意識して暮らすようになって15年以上経った。
2002年から、一人で農ある暮らしが始まった。
鍬一本の革命なのだ。
どこに所属することもなく、勤める仕事には向かず、超お金の無い暮らしで、畑を耕し、野菜を作り、自炊をして暮らした。
その頃は、無我夢中で完全なる食の自給自足を目指していたのだ。
家の前に広がる美しい畑。
書を書き、ギターで歌も創った。
『百姓』という書が生まれた。
『すずめ』という曲が生まれた。
『花と土』という書が生まれた。
『土ある暮らし』という曲も生まれた。
数年閒、頼まれて書道教室もした。
現金もやっぱり必要だから、新聞配達もした。
水道検針もした。
2004年、シロが新潟からやってきた。
2008年の『アースデイかごしま』は印象的だった。
2009年に千夏さんと黎明館で出逢い、
2011年に結婚をして、たまにコーヒーも焙煎するようになり、2年ほど前から天然酵母のパンも作るようになった。
そして、今ではどこよりも、
自宅で、宇宙一の妻、千夏さんといっしょにいただく、
すべての食事が宇宙一おいしい。
日々、食卓に並ぶ料理。
パンもコーヒーも。
玄米も雑穀米もお味噌汁もぬか漬けも。
すべて。
いつの閒にか、そうなったのだ。
余計なことに振り回されなくなったから、
自分の仕事に、より集中できるようになった。
日々の簡素な暮らし。
健康な暮らし。
生きるスタンダード。
美しい自然、そして田畑さえあれば、どこで暮らしても、樂しくしあわせに暮らせると確信している。
生きる力なのだ。
一反百姓は、しあわせの道なのだ。
自家採種して育てたオーガニックの野菜をいただき、
素材そのものの味を存分に味わう。
たくさんのおかげさま。
生かされているのだ。
そしてやっぱり愛なのだ。
これこそ最上の暮らしなのだ。